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COVID-19 お知らせ

新型コロナウィルス感染症抗体検査について

1. 抗体とは

人間には生まれつき外部から入ってくる病原性の異物(細菌、ウィルスなど)から体を守ってくれる機能(免疫)を持っています。この病原性の異物を抗原といい、これに対して体内に入った異物を取り除くために作られる免疫グロブリン(IgGやIgMなど)というタンパク質を抗体といいます。

2. 抗体検査について

よく耳にするPCR検査とは、現在新型コロナウィルス感染症にかかっているかどうかを調べる検査に該当します。PCR検査はウィルスの遺伝子を調べるのに対し、抗体検査はウィルスに対する体内で作られたタンパク質を調べることで、過去にかかったかどうかを調べるものです。すなわち過去にあった風邪症状が新型コロナウィルス感染症だったかどうかがわかるものです。この抗体検査は、結果がわかるまで15分ほどと簡便な検査といわれていますが、現在使われている検査キットの性能は定まっていないのが現状です。新型コロナウィルスではない風邪ウィルスでも陽性になってしまうことも考えられます。抗体検査は、無症状、軽症で経過することが多いといわれる新型コロナウィルス感染症のこれまでの感染者数の統計には役立ちますが、現在の感染を反映したものではなく、検査の精度にもばらつきがあることを承知して頂きたいと思います。